2018年1月21日日曜日

発表会と手前の老化




先般、普段に個人のお稽古にいらしていて、その成果を舞台で演奏をするという場となる個人発表会を行いました。
中央区の島之内教会はバランスと音響がずば抜けているので在阪のリコーダー演奏者では有名な場所です。実はバランスこそが非常に重要なファクターなのでした。


今回は通奏低音楽器はチェンバロに加えフランスはガルニエ製のオルガンも登場。
ついで「受験生応援枠」を新設、音楽系の受験を控えたピアノとリコーダーの高校生達も登場しました。
若い人を育てるのは大人の責務であり、ストイックに演奏を行う私の近辺の大人の方々の理解も一助となりました。

いわゆるプロとして生徒さんを持つ「先生枠」にも三名。毎年努力の痕跡をしっかり残します。これも「あなたの演奏を聴きたい」と思っている方がいるとすれば各々が責任をしょっているという高い意識に対して素晴らしい事かもしれません。





100%盛期〜後期バロック音楽で構成された演目の最後がピアノと初期のリコーダーソロ演奏でしたが、演奏を終えた方々がその受験生の演奏を熱心にお聴き下さり、それが良い緊張感を生み出していました。今回は独特の発表会ではありましたが鍵盤楽器の音楽史を辿る良い機会だったとも言えましょう。


何より演者の方々の作品に対する想いは相当なものでした。
我が生徒さんを褒めるのも手前味噌ながら、年齢は関係無く、例えば吹き散らかす事や己の虚栄心とは無縁にひたすら楽曲を音色と共に表現しようとされる皆さんの演奏には頭が下がりました。これは各々の士気の高さを意味していて非常に品格の高い事かと思います。


おかげさまで見守る当方はクタクタです。
通奏低音こそベテランに任せていて何ら心配ないものの、全く気が抜けない数時間というのがひ弱な初老には応えました。昔はむげに楽しかったものですが、心配などこそ無いものの、やはり勝手に神経が全身を硬直させます。眼精疲労、声は出なくなり、常に不安定な精神状態が年々キツくなります。

という訳で写真の一枚も残っておりません。
いずれにせよ次回を開催する気持ちにさせて下さるか、楽しみです。